2017年1月24日火曜日

2016年選手通信簿~投手編①~

 勝率5割の地区3位という結果となってしまい、3年ぶりにポストシーズンを経験せずにシーズンが終わった2016年シーズン。今回は毎オフ恒例となっている某MLB雑誌月刊ス〇ッガーさんの通信簿のように選手を採点をしてみようと思います。
 とはいったものの、採点はS→A→B→C→Dの順の評価をつけているので、「良くできました!」などの評価をつけられる某雑誌さんとは少し違っています。

 2016年通信簿第1回は投手編前半です。投手前半の今回は今季主に先発を務めた選手たちを中心に振り返ります。

 #背番号 名前(カタカナ)~名前(英語)~ 評価
 登板数(先発数) 投球回 勝敗 防御率 三振 与四球 WHIP 被打率


 #36 エディンソン・ボルケス~Edinson Volquez~ D

  34(34)試合 189.1回 10勝11敗 防5.37 139奪三振 76与四球 WHIP1.55 被打率.282


 開幕投手を務めた今季、3登板目までは素晴らしい投球を見せたもののその後は悲惨な結果に。6月24日のアストロズ戦では1.0回(2回途中降板)で12失点という歴代ワーストの記録まで作ってしまった。怪我人続出のチームの中一度も離脱せずにシーズン通してローテを守りリーグ2位の先発数を記録したが、自責点とWHIPはリーグワーストなど評価出来る成績ではない。来季は$10Mの相互オプションがあるが、行使されないことが確実視されている。

 #31 イアン・ケネディ~Ian Kennedy~ 〈新加入〉 A

  33(33)試合 195.2回 11勝11敗 防3.68 184奪三振 66与四球 WHIP1.22 被打率.234


 開幕前に結んだ5年総額$70Mの大型契約には批判的な声も多かったが、移籍1年目の今季はローテを守りチームのエースとして活躍した。被打率はりーグ9位で奪三振はリーグ10位記録し、シーズンを通して安定した投球を見せてくれた。一方で同ワースト3位の33本の本塁打を浴びたが、これは典型的なフライボーラーである彼の投球スタイルとして仕方のないことであろう。ちなみに今季の47.3%というFB%の数字は彼のキャリアの中で一番高い数字だった。

 #41 ダニー・ダフィー~Danny Duffy~ S



  42(26)試合 179.2回 12勝3敗 防3.51 188奪三振 42与四球 WHIP1.14 被打率.239


 今季はブレークした14年と同じように開幕ローテーション争いに敗れ中継ぎでの開幕となったが、故障者続出により5月から先発へ。昨季はフォームが定まらず不本意な結果に終わったが、今季は自身初の規定投球回に達し奪三振数はリーグ9位、K/9は同5位、K/BBは同6位にランクインするなど大躍進の年となった。左打者への強さも健在で、被打率.182と抑え込んだ。また、8月1日のレイズ戦ではザック・グレインキー(現ダイヤモンドバックス)の持つ記録を上回り、歴代チーム最多となる1試合16奪三振を記録しチーム史に名を刻んだ。

 #30 ヨルダノ・ベンチュラ~Yordano Ventura~ B

  32(32)試合 186.0回 11勝12敗 防4.45 144奪三振 78与四球 WHIP1.44 被打率.260


 エースとして期待された今季だったが、またしても期待に沿った活躍はできなかった。彼の一番のツールであるファストボールは年々ツーシームの割合を増やしており、今季は初めてその割合がフォーシームを超えた。しかしその最速99.8mphのツーシームは被打率.336、100mphに達するフォーシームも被打率が.295とただ速いだけで全く武器になっていない。6月9日のオリオールズ戦ではマニー・マチャドと殴り合いの大乱闘を繰り広げ9試合の出場停止を食らうなど2度の出場停止を受けた昨季から素行面でも成長はなく、素行不良が理由でポストシーズン争いをしているチームのローテ投手がメインパッケージとしてトレードで放出されるかもという前代未聞の噂まであがった。

〜追記〜
1/22に母国ドミニカ共和国で交通事故により25歳の若さで亡くなりました。これからのロイヤルズを支える投手だっただけに悔やんでもくやみきれません。この気持ちをなんと表現したらいいのか…ご冥福をお祈りします。

 #53 ディロン・ジー~Dillon Gee~ 〈新加入〉 C

  33(14)試合 125.0回 8勝9敗 防4.68 89奪三振 37与四球 WHIP1.46 被打率.287


 2013年にはメッツで開幕投手を務めた右腕も怪我の影響もありオプトアウト付きのマイナー契約で招待選手として契約したが、コリンズの全休の影響もあり開幕ローテ入り。開幕当初は中継ぎだったが、途中からは故障者続出のローテの谷間をしっかりと埋め、スウィングマンとして活躍した。

 #32 クリス・ヤング~Chris Young~ D

  34(13)試合 88.2回 3勝9敗 防6.19 94奪三振 43与四球 WHIP1.66 被打率.287


 昨年はワールドチャンピオンに貢献し、オプションも含めると3年$19.5Mの高待遇で再契約。しかし、今季は全く期待に沿った活躍をすることができなかった。月間防御率は8月(2.84)を除くと軒並み5.5を超えており、更に、元々超フライボーラーといえHR/9は2.84と80回以上投げた投手の中ではダントツで悪かった。来季以降も残る契約の中、せめてものの救いはK/9が9を超える高水準を叩き出したことか。

 #31 クリス・メドレン~Kris Medlen~ D

  6(6)試合 24.1回 1勝3敗 防7.77 18奪三振 20与四球 WHIP2.05 被打率.303


 今季は開幕ローテ入りし、最初の2試合は好投したものの、その後は右肩の故障の影響で本来の投球が出来ず、5月10日の6登板目でシーズンを終えてしまった。マイナーではリハビリ登板をはじめたものの、11試合26.2回で防御率7.76と本来の球は戻らなかった。

 #51 ジェイソン・バルガス~Jason Vargas~ C

  3(3)試合 12.0回 0勝0敗 防2.25 11奪三振 3与四球 WHIP0.92 被打率.182


 昨年受けたトミージョン手術の影響で8月まで登板なし。しかしマイナーでの実践復帰後は出術後と思わせない快投を見せ予定より少し早くメジャーの舞台に戻ってきた。メジャー復帰後も少ないイニング数ではあるが素晴らしい成績を残し、来季の完全復活へ大きな期待を持たせてくれた。


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